片側一車線の道路であっても、バイパス道路は交通量が非常に多く、片側交互通行規制を行って工事をすることが困難になります。
したがって、バイパス道路においては、交通量が比較的少なくなる夜間の時間帯に、一方あるいは両方向の車線を通行止めにして工事を行うことがあります。
バイパス道路では高速道路同様にインターチェンジが有り、通行止め区間が長くなれば区間内にあるインターチェンジも閉鎖することになります。
走行する一般車は、他の道路を迂回することになります。迂回のための案内看板を設置したり、必要に応じて案内役の警備員を配置することもあります。
また、閉鎖したインターチェンジからの誤進入を防ぐために、規制資器材の選定が重要になりますが、警備員を配置して対処することもあります。
バイパス道路における夜間の交通量は比較的少ないですが、長距離輸送のトラックなどの利用が多くなります。通行止めを行うと、そのようなトラックの輸送に影響が出るため、2週間前には日付を明記した予告看板を通行止めの始点終点、各インターチェンジの出入り口場所等に設置します。
また、規制の看板も枚数が多いため、事前に設置することになります。規制の看板は、作業当日まで表面の文字を覆う目隠しシートを張り付けておきます。予告看板・規制看板ともに長期間の常設になるため、破損・飛散対策を十分に行います。
当日の業務開始前、元請けと当日の業務内容についての打合せを行います。具体的には、規制を行う場所、工事車両の台数や規制箇所へ入る場所と順番、作業内容に対する保安箇所の確認などです。こうした確認業務を行うことで、安全でスムーズな業務を実現します。
出発時および現場からの離脱時には、標識車の積載物(規制資器材)がロープ等で固定されているか確認します。一車線の一般道路での移動になるので、一般車の走行を妨げない走行することが必要です。また、夜間での走行のため、近隣住民への騒音にも配慮が必要になります。
通行止めの規制になるので、一般車がスムーズに迂回路へ進路変更できるように配慮して規制を掛けていきます。一般車の流れが切れた時を見計らって、警備員が赤色発光式の誘導灯を振って一般車の進行方向を迂回路に促したりします。また、夜間であることから、規制資器材にも多くの発光式のものを使用します。
撤去の際は、一般車が速やかにバイパス道路を通行できることを優先し、通行止め部分の規制資器材を迅速に撤去しています。
日常的に夜間の走行を行っている一般車は、多くはありません。予告の看板は設置していますが、規制箇所の手前に数台の後方警戒車を設置して、なるべく多くのタイミングで通行止めを行っていることを一般車が確認できるようにしています。
■一方向の通行止めの場合
工事個所には、工事車両の出入り誘導のために警備員を配置します。工事車両が作業区間内で移動する際の作業員との接触を防ぐため、監視目的の警備員が必要になります。
■両方向の通行止めの場合
一般車の走行がありませんが、工事車両と作業員の接触を監視するための警備員は必要です。
通行止め区間を走行できない一般車には、設置してある案内看板に従って迂回路を通行してもらいます。長距離輸送のトラックなど周辺道路に不慣れな運転手の多いので、道案内を行うための警備員を案内看板に立たせることがあります。
通行止め規制は、長い時で20km以上に及ぶことがあります。
一方向の通行止め規制では、一般車が走行している他方の車線との間に(センターライン上に)コーンを並べています。夜間には、大型の輸送トラックや昼間の走行が制限されている車幅の広いトレーラー等も通行しています。それらの車両が、誤ってコーンを引っかけることもあり、定期的に巡回を行い規制資器材の破損・飛散の修復を行います。